第6ハウス カスプとルーラーについて
第6ハウスが示す象意
第1ハウスから始まった、単体としての「自分創り」が第6ハウスで終了となります。
第7ハウスからは他者との関りを通じて「自分創り」が始まります。
第7ハウスに突入する前に第6ハウスでは「理想的な自分創り」を完璧に仕上げることを促します。
これまでの歩みを振り返りながら、自己管理能力を発達させます。
- 健康や病気と直結する習慣。
- 日々の生活に習慣化されている、労働のあり方。
- 労働に必要な(犠牲を伴わない)奉仕や献身性。
ハウスを調べるには、正確な出生時間と出生地が必要です。
ホロスコープを作成する際に「正確な出生時間と出生地」の情報がなければ「ハウス」を出すことが出来ません。
ホロスコープを読み解く上でハウスを加味する事で非常に理解しやすく精度もアップします。
目次
- 1 カスプ とは
- 2 第6ハウスのカスプルーラーの天体で連鎖的にホロスコープを読む
- 2.1 第6ハウスのカスプルーラー(支配星)が第1ハウスに在室
- 2.2 第6ハウスのカスプルーラー(支配星)が第2ハウスに在室
- 2.3 第6ハウスのカスプルーラー(支配星)が第3ハウスに在室
- 2.4 第6ハウスのカスプルーラー(支配星)が第4ハウスに在室
- 2.5 第6ハウスのカスプルーラー(支配星)が第5ハウスに在室
- 2.6 第6ハウスのカスプルーラー(支配星)が第6ハウスに在室
- 2.7 第6ハウスのカスプルーラー(支配星)が第7ハウスに在室
- 2.8 第6ハウスのカスプルーラー(支配星)が第8ハウスに在室
- 2.9 第6ハウスのカスプルーラー(支配星)が第9ハウスに在室
- 2.10 第6ハウスのカスプルーラー(支配星)が第10ハウスに在室
- 2.11 第6ハウスのカスプルーラー(支配星)が第11ハウスに在室
- 2.12 第6ハウスのカスプルーラー(支配星)が第12ハウスに在室
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カスプ とは
各ハウスには境界線が存在し、その境界線のことを「カスプ」と言います。
カスプ(境界線)は、ハウスの始まりを表し、12サイン(星座)のいずれか一つのサイン(星座)から始まります。
占星術では、カスプの位置にあるサインを重要視します。
そのサインにはルーラー(支配星)が存在ます。
各サインのルーラーは下記の表をご覧ください。
サイン | ルーラー |
---|---|
牡羊座 | 火星 |
牡牛座 | 金星 |
双子座 | 水星 |
蟹座 | 月 |
獅子座 | 太陽 |
乙女座 | 水星 |
天秤座 | 金星 |
蠍座 | 冥王星、サブルーラーは火星 |
射手座 | 木星 |
山羊座 | 土星 |
水瓶座 | 天王星、サブルーラーは土星 |
魚座 | 海王星、サブルーラーは木星 |
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第6ハウスのカスプルーラーの天体で連鎖的にホロスコープを読む
ハウスのカスプ(境界線)のルーラーとなる天体が形成するアスペクトの解釈については、第1ハウスではありますが こちらをご覧ください。
この記事では、第6ハウスのカスプのルーラーが在室するハウスによる影響と起こり得る傾向を紹介します。
第6ハウスのカスプルーラー(支配星)が第1ハウスに在室
管理や調整、献身や奉仕を自分に向ける
自己管理能力が高く、健康管理においてもオタク級です。
他者から見ると神経質で細かい人柄のように見えるかもしれません。
その管理能力を活かした仕事に就く場合もあります。
例えば、プロスポーツで活躍する為には、自分の身体に対して管理と調整が絶対必要になります。
健康管理と技術向上に向けて日々鍛錬する能力に優れます。
自分の体と向き合い、管理しながらも労り、調整しながら技術を高めます。
なので、結果的には「完璧な自分」を仕上げることになります。
- 自分を躾けようとする。
- 奉仕的意識が高い。
- 度を越さない控えめさを心掛けようとする。
カスプルーラーの天体にハードなアスペクトが形成されるネイタルチャートの場合、
虚弱だったり、不摂生だったり、神経質過ぎることで、健康に何らかの問題を抱えるかもしれません。
しかし、それがきっかけとなって健康に関心を持ち、管理力が促され結果的に体質改善と肉体改造を成し遂げます。
第6ハウスのカスプルーラー(支配星)が第2ハウスに在室
奉仕と自己価値
ネイタルチャートの第6ハウスが司る代表的な象意は仕事や奉仕。
第6ハウスの仕事は天職や自営業のような仕事というより、雇用された上での仕事や従業員としての奉仕(労働)を表します。
6ハウスのカスプルーラーが第2ハウスに連動することで、その人の個人的価値は仕事によって見出されます。
なので、会社に雇われた立場で会社に貢献しようとします。
そこでの評価が、その人の自己肯定感を高め、個人的な価値を築き上げる事を望みます。
- サリーマン向き
- 部下の世話や育成をする仕事が向いている
- 価値と管理力が連動する為、金銭管理能力を発揮する仕事に向く
第6ハウスのカスプルーラー(支配星)が第3ハウスに在室
技の管理
第3ハウスは日頃使う技術を担うハウスです。
その技術の中でも日頃一番使う「技」は「言葉」であります。
なので、コミュニケーション(言葉)に第6ハウスの機能が持ち込まれます。
例えば、他者に対して躾けを促すような発言が多くなり、その内容も批判的な表現となる傾向があります。
しかし、その行為を他者に向けるだけではありません。
自分自身にも躾けを施しますから「言葉や感情」を抑制する傾向があります。
結果的に言いたいことが言えず、言えば批判的な発言となる為、自分の中でイライラが溜り、神経をすり減らすようなことを経験するかもしれません。
しかし、自分の中で起こる葛藤が自分自身を磨き上げることになるのです。
それはまるで、ダイヤの原石を磨くように研磨されます。
その自己研磨が、的確な発言を生み出し、他者に提供することが出来るようになります。
言葉によるコミュニケーションだけでなく、文章力にも現れます。
文章作成においては、言葉と違ってリライトが利きますから、素晴らしい文章力(技)が躾けられます。
- 健康に関する知識や技術を習得
- 細部にまで行き届いた技を習得
- あらゆる要求に即対応する技を磨く
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第6ハウスのカスプルーラー(支配星)が第4ハウスに在室
保守と奉仕
第4ハウスは限られた人間関係(家族)を抱え込み守るハウスです。
そこに第6ハウスの要素が持ち込まれます。
なので、家族に対しては口うるさく、批判的な指摘が多くなる傾向があります。
ただ、その小言は、家族を自分の意のままにコントロールしたい欲求から発動されているのではなく、純粋に「守りたい」リスク回避を目的とした「小言」なのです。
他の天体が形成するアスペクトやアセンダントにもよりますが…
単純に第6ハウスのカスプルーラーからの発動は完璧に制御された状態を促しますから、感情に訴えるような行動は制します。
そのような作用は第4ハウス(限られた人間関係)に向けられますから、公私混同はありません。
むしろ、排他的に区切ってしまうので自分には関係ないとみなした人物の領域には踏み込みません。
- 自宅で仕事をする事を好む
- 不動産(家)に関わる仕事
- ペットを飼う
第6ハウスのカスプルーラー(支配星)が第5ハウスに在室
趣味と仕事
創造性と自己表現を担う第5ハウスに第6ハウスの要素が持ち込まれます。
第5ハウスの「創造性と自己表現」に対して、第6ハウスの「奉仕と躾」は真逆です。
なぜなら、第5ハウスで発生した要素を全否定して、第6ハウスが生み出されるからです。
一見、「創造性と自己表現」を制限されて躾けられるように見えますが、それほどネガティブな状況に陥りません。
むしろ、仕事(奉仕)そのものが、その人の「創造性と自己表現」のステージとなり得るのです。
要するに「趣味=仕事」となります。
また、仕事だけでなくボランティア活動が、その人にとって楽しみであり、生きがいを感じるステージとなる場合もあります。
そもそも、第5ハウスのナチュラルハウスのルーラーは「太陽」です。
太陽が活性化されエネルギーを放出することで、他の天体も輝きます。
好きなことが仕事に出来る時代となった現代ですから、喜ばしエネルギーの連動だと思います。
- 趣味を活かして仕事をする
- 職場での恋愛に恵まれる
- 仕事を通じて自分の中にある子供っぽさが躾けられる
第6ハウスのカスプルーラー(支配星)が第6ハウスに在室
仕事に没入
第6ハウスに第6ハウスの要素が発動される!
例えば、仕事を完璧に仕上げる為に仕事をするようになるようです。
几帳面さが潔癖さを生み出し、その潔癖を維持するために几帳面さが発動する為、ただひたすらループする状態に陥る可能性があります。
その結果、ハードワーカーとなる可能性があります。
しかし、仕事を究極に追い込み完璧を追求するので、仕事においては、それ相応の価値と評価が得られるでしょう。
ただし、注意点としては、ハードワークに陥り健康に害を与えるような事にならないように気を付けましょう。
第6ハウスのカスプルーラーとなる天体が第6ハウスに在室し、ノーアスペクトでなければループ状態に陥るとは限りません。
その天体が他の天体や感受点とアスペクトを形成した場合、モーレツな第6ハウスのエネルギーをアスペクトを交わしてエネルギーを連鎖させます。
例えば、第6ハウスに在室の天体がMCとアスペクトされれば、仕事を通じて社会的ステータスの構築へエネルギーを向けます。
第6ハウスのカスプルーラーとなる天体にハードなアスペクトが形成される場合、その両天体による緊張が習慣化される傾向が現れやすくなります。
ソフトアスペクトなら矛盾なく習慣化されます。
その習慣が「悪習慣」なら、トランジットによるハードな刺激が必要になるかもしれません。
第6ハウスのカスプルーラー(支配星)が第7ハウスに在室
ギブ アンド テイク による理想的な関係
バランスと調和を担う第7ハウスの要素を活かそうとする天体が第6ハウスをルールづけるスタンスとなります。
「完璧でありたい」という「理想」が対人面で発動する傾向があります。
例えば、仕事面で発動されると、仕事の質と効率化を図るために有能なビジネスパートナーと組んでビジネスの繁栄させようと考えます。
ただ、自分が思い描く理想とかけ離れていたり、ビジネスにおけるスキルが理想としている基準に達していない場合は、批判的な表現で相手を躾けようとするかもしれません。
もしくは、自分の理想と相手との調和を図るために自分を躾けてしまう場合もあります。
いずれにしても、対人面でもストレスを抱えてしまうかもしれません。
第7ハウスは「結婚」を表すハウスでもあります。
なので、結婚においても「配偶者と自分」という対人関係上で、同じような事柄が起こり得るかもしれません。
例えば、パートナーに「情緒的な甘え」が出来ない、「恥ずかしい」といった羞恥心が発動されると、自分の中でストレスとなって疲れてしまうかもしれません。
しかし、お互いが対等で平等な関係性を築き、過度な理想を「お世話」という大義名分で発動させなければストレスを抱える事はないでしょう。
- 他者への関心が強く、その高い意識を上手に活かす。
- 社交力の高さを活かした仕事に適している。
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第6ハウスのカスプルーラー(支配星)が第8ハウスに在室
完璧な集中力
そもそも、第6ハウスのナチュラルサインは乙女座です。
そして、第8ハウスのナチュラルサインは蠍座です。
そう捉えてみると、理想的な分析能力を探求と調査に活かそうとする連動性が見られます。
分析力と集中力を実務的に活かすことが求められる分野にエネルギー注ぐことで最高のパフォーマンスを発揮し、最高の結果が得られるでしょう。
ハウスの位置関係としては、第1ハウス(自分)から見ると第6ハウスは150度のインコンジャンクトで、第8ハウスも同じくインコンジャンクトとなりますから、この三つのハウスでヨッド的な関係性になります。
なので、このエネルギーは、本人(身体的)にとってかなりハードで扱いづらく、常に探求と習慣づける自制力も必要になるので、健康管理も課題になるでしょう。
ストイックであるからこそ、成し遂げられ、その結果「底知れない実力」を習得するでしょう。
ただ、対人面でも相手を管理しようとする傾向がある反面、逆に相手に依存や支配されるのかもしれません。
- 調査が必須となる部署や職種に適性がある。
- 税に関わる仕事
第6ハウスのカスプルーラー(支配星)が第9ハウスに在室
世界へ羽ばたく! 冒険心とリスク管理
たゆまぬ精進で磨き上げた実務的な能力を更なるステージへ向けて、自己成長を促そうとします。
第9ハウスは上へ上へ上昇する情熱が狭い場所から飛び出すことを促すハウスです。
ただ、情熱でだけの冒険心が強く発動されるので、これまでに築き上げた「理想的な完璧」に刺激を与えます。
無謀な冒険心と完璧さが崩れるリスクとの間で様々な葛藤が自分の中で起こるかもしれません。
しかし、人の成長には必ず向上心と冒険心が必要不可欠なのですが、それに伴いリスク管理も絶対必要になります。
第6ハウスのカスプルーラーが第9ハウスの天体に連動していると、上手にリスクを取りながら夢の実現に向けようとします。
- 閉じ込められた環境は好まない
- 実務的能力をワールドワイドに活かしたい
- 終身雇用は好まない
- 緻密でありながら俯瞰力にもたけている
第6ハウスのカスプルーラー(支配星)が第10ハウスに在室
緻密で無駄を嫌う 合理主義
日々のルーティンワークで積み重ねた実績を社会的ステータス向上やキャリアアップに活かそうとします。
比較的、矛盾なく、社会や権力に迎合しながら着実に成果を出すことが出来るでしょう。
緻密で細部にまで行き届いた分析力を活かし、野心的に仕事に活かします。
社会的な面では、築き上げた地位や立場を守りたい意識が強い傾向がある為、ライバルや方針の合わない相手に対しては批判的になりやすい傾向があります。
完璧さに無駄を省いて、究極なほどの合理化を図ろうとします。
その為に使う器や物差し(価値観)は、狭いルールに縛られる傾向があります。
- 防衛は社会的正義であると捉えている
- 寛容性に欠ける
- 社会との迎合性に長けている
第6ハウスのカスプルーラー(支配星)が第11ハウスに在室
仕事と友人 未来への可能性を広げる
第6ハウスは、自己(健康)管理や調整、労働能力や雇用、奉仕と献身、習慣などの象意を担っています。
そのルーラーとなる天体が第11ハウス「友人(友愛)」に在室するので、コミュニティ(職場)などで発生する多くの友人関係や友達づくりに影響が現れるでしょう。
- 友達選びにおいては緻密な分析を行う
- 職場での友愛精神が発動される
個人的な事柄に発動されると、これまでの実務能力を向上させる、若しくは未知なる発展を目指します。
その為、これまで能力を捨て去って、新たな分野(仕事)へ飛び込むことを試みる。
確かに無謀と思える行動かもしれませんが、新たな発展を望むのなら必要不可欠な行動であります。
第6ハウスから発動されたエネルギーは、グループ(仲間や友人)やもう少し広げてコミュニティに献身的な奉仕で尽くします。
一見、見返りが期待できない奉仕活動のように思えるのですが…
実はそうではなく、むしろ自分の存在価値を見出し、自己の承認欲求も満たされます。
- 生まれつき備わった潜在的な共同体感覚の覚醒に導く
第6ハウスのカスプルーラー(支配星)が第12ハウスに在室
奉仕と犠牲
第6ハウスのカスプルーラーとなる天体が第12ハウスに在室する…
この関係は、オポジションのような現象が起こるのではないでしょうか?
真逆のような関係性に思えるのですが…実は「表裏一体」
第6ハウスからのエネルギーを限りなく広げ奉仕的に発動させると、どこまでが限界なのか分からなくなり、結果的に自己犠牲に陥るかもしれません。
もれなく多くの人々に奉仕することが完璧なのか?
決めた範囲で限りなく理想的な完璧さを追求するか?
自分の中でせめぎ合いとなって緊張状態を抱いてしまうかもしれません。
医療や福祉関連の仕事において持ち上がりやすい問題に折り合いを付ける立場になりやすいかもしれません。
他者からの影響を受けやすい傾向がありますから、一人で過ごす時間を積極的に設けて自分と向き合って自己管理を行うと良いでしょう。
第12ハウスで眠っているポテンシャルの強さを持っています。
日々習慣の中から持ち込まれた要素が起爆剤となって覚醒されるかもしれません。
- 人を癒す奉仕的な仕事に適している
- 魂の成長に必要な経験をする